就職超氷河期におけるチャレンジ

入社式の季節を迎えた。大震災後の極めて厳しい状況下で入社式に臨んだ新入社員は、まさに身の引き締まる思いであろう。同時に、長い間就職活動に専念してきたにもかかわらず就職先が決まらなかった方々も、厳しい環境の中で、それぞれに自分の進むべき道について考えておられることと思う。

 

勉学研鑽を積んできた若い方々の就職先がなかなか見つからず、就職浪人とか就職留年と言われるような過ごし方をせざるをえない方々が多数おられることは、大きな国家的損失であると同時に、ご本人にとっても、一番成長できる時期に本当にもったいないことだと思う。

 

この状況をいったいどうしたらよいのであろうか。そう考えているうちに、ひとつの試案を思いつくに至った。それは個人会社を設立して活動することである。就職を諦めて起業したらどうか、と言っているのではなく、就職活動を継続しつつ、個人会社を作って自ら活動してみることをお勧めしたい。

 

というのも、私自身の経験に照らして考えれば、個人会社を作って活動するメリットはたいへん大きいからである。まだ自分の会社を作ってから4ヶ月なので、あまり偉そうなことは言えないのであるが、少なくとも次のようなことを実感している。

 

①会社を作ろうとすると、事業目的、事業計画を考えざるを得ない、これはとりもなおさず、自分の得意分野を再整理、再認識する作業となる。

 

②会社のホームページを作り、事業目的、提供可能なサービスなどを公開する。つまり社会に向けて自分を発信する。

 

③活動の基盤ができる。(自分の居場所を確保したような安定感) ○○を事業目的とする○○会社の代表として、事業目的(得意分野)に関連する勉強会、セミナーなどに参加する。つまり、社会と積極的に交流する。

 

④会社を作ったからには、たとえどんなに小さい活動であったとしても、きちんと経理処理を行い、自分に役員報酬を払い、社会保険(厚生年金、健康保険など)の手続きも全部自分で行う。これらの実務は、たいへん勉強になる。

 

こういう活動をしながら、就職先が見つかれば、その時点で会社を清算するもよし、また就職先に雇用されるのではなく、自分の会社と契約してもらって仕事をするもよし、また本当に自営でやっていけそうな状況になれば、それを追求するもよしだ。将来の選択は、いろいろあると思う。

 

幸いにも、今はだれでも簡単に低コストで会社を作り、運営できる環境が整っているし、社会経験豊富な親や先輩からの助言、支援も期待できよう。

 

超氷河期という言葉は、冷たく暗い。しかし、そういう時期だからこそチャレンジする気になる、というプラスの意味もあるのではないだろうか。この状況を逆手にとって、明るく、しなやかに活動する若い人が増えていくことを期待しているし、私もそうした人々を支援する仕組みを作っていきたいと思っている。