ハーレーダビッドソンを再生させた全員参加型経営

前回に続いてバイクの話を。しかし、今日はまじめな経営改革の話である。休日に高速道路を走るとハーレーがたいへん多いことに気がつく。感覚的には、東京近郊の高速道路のサービスエリアに駐車しているバイクの半分、大型に限定すれば3分の2がハーレーではないかと思うほど、ハーレーは多い。

 

その昔、日本製の高性能バイクに駆逐されそうになったハーレーは米国企業としてはたいへんユニークな経営改革、社風改革に取り組んで蘇ったのだ。以前からハーレーの改革には興味があったので「ハーレーダビッドソン経営再生への道」という本を買って読んでみた。CEOと一人のコンサルタントが、地道に、粘り強く、全員が経営に参加するように会社を変えていく過程が克明に描かれている。

 

日本製の高性能バイクの攻勢によってシェアを失ったハーレーが、日本型経営(現場からの改革)によって蘇り、結果として大型バイクシェアを奪還するというのは、たいへん興味深い。

 

私が理解したハーレー再生のポイントは二つである。

 

①ハーレーダビッドソン社は、「ハーレーというバイク」を売るのではなく「ハーレーに乗るライフスタイル」を売ることとした。(ミッションの再定義)

 

②ミッション達成のために、社員全員が自発的に行動できるような会社にすることを目指し、その実現のために考えられるあらゆる努力を粘り強く続けて、風土改革に成功した。(全員参加型経営の実現)

 

ハーレーは、日本製、ドイツ製の高性能バイクに比べると、出力重量比、加速性能、高速安定性などにおいて、必ずしも勝っているわけではないし、価格も安くはない。しかし、その振動やサウンド、独特のスタイル、そして何にもまして「ハーレーのある生活」がライダーを魅了し、それはファッションや行動様式にまで影響を及ぼす。名前は明かせないが、私のライダー仲間のひとりは、ある時期「ハーレー純正の下着(パンツ)」をはいていた。

 

これらは、すべてハーレーダビッドソン社のミッション再定義と全員参加型経営への改革の成功がもたらした現象である。

 

もちろん、、その改革の過程において、多くの合宿が行われたことは言うまでもない。